毛皮買取のなかでも高額買取される「チンチラ」特徴や価格相場は?

「チンチラ」毛皮は、毛皮のなかでも高額で買取される、高級毛皮です。
デザインが古くなって着られない、親から譲り受けたものの使い道がないなど、タンスに眠っているチンチラ毛皮があるなら、買取業者に引き取ってもらうのはいかがでしょうか。
ここでは、「チンチラ」毛皮の特徴や価格相場、より高く買取ってもらう方法をご紹介します。
チンチラ毛皮とは?
チンチラ毛皮は、「チンチラ」という動物の毛皮で作られます。
チンチラは、体長25~38センチメートルほどの小動物で、ネズミの仲間です。
なお、ウサギの一種であるチンチララビットや、猫の一種であるチンチラ猫とは異なります。
ふさ状の長い尾と大きな耳を持ち、肌触りのよいやわらかな毛並みが特徴です。
もともと南アメリカ、アンデス山脈の高地に生息していましたが、現在はペットとしても人気を集めています。
チンチラは、1300年代にはすでに南米で、チャンチャ族などの現地の人々によって食用に捕獲されており、毛皮も防寒具や寝具、じゅうたんとして使用されていました。
1400年代にはインカ帝国の支配の下、王侯貴族のシンボルとして使われるようになりました。
1500年代には、侵略者たちの手によって毛皮がヨーロッパに伝わり、スペイン女王をはじめ多くの人がその質感に魅了されました。
瞬く間にチンチラ毛皮の評判が広まり、美しいチンチラ毛皮を求めて、1600年代にはチンチラ狩りが盛んになります。
1900年代になり、乱獲のために野生のチンチラが少なくなっていることがわかると、アルゼンチンやチリ、ペルー、ボリビアではチンチラの狩猟や毛皮製造、輸出が禁止されました。
その後、チンチラ毛皮はますます高額で取引されるようになります。
毛皮コートの流行や、毛皮が高額で取引されたことから密猟も増え、野生のチンチラは絶滅の危機にさらされました。
1973年以降、チンチラはワシントン条約によって保護されおり、現在、野生のチンチラはチリ山中の保護区などに若干数が残っているのみです。
そのため、チンチラの飼育方法などについて研究が進められ、ヨーロッパなどではチンチラの飼育場が建設されてきました。
現在チンチラ毛皮の製造に使用されているのは、養殖のチンチラとなっています。
チンチラ毛皮の買取相場はどれくらいになる?
チンチラ毛皮は、高額で買取ってもらえる可能性が高い毛皮です。
買取額は、品物の大きさや質によって大きく異なりますが、ロングコートで150,000円、ハーフコートで50,000円~90,000円程度が相場のようです。
過去には毛皮買取市場においてミディアムコートが、250,000円で取引された例もあります。
ストールやショールなどでも、30,000円~60,000円程度の値がつくことがあり、希少性の高さがうかがえます。
チンチラ毛皮は、国内外を問わず人気のある毛皮です。
着用せずに保管してある毛皮があるなら、ほかの人に再利用してもらうのはいかがでしょうか。
チンチラ毛皮は保管が難しいため、シーズンごとに買い替える愛好家もいます。
毛皮を買取ってもらえば、その代金を新たな毛皮製品の購入にあてることもできるでしょう。
また、名前が入っていても特に問題はありません。
たとえシミなどにより一部が劣化していても、マフラーやショールなどの小物製品にリメイクできます。
処分する前に一度、買取価格を査定してもらうとよいでしょう。
チンチラ毛皮をより高額で買取ってもらうには?
チンチラ毛皮の買取額は、毛皮の色、使用量、状態などによって決まります。
以下で詳しく見ていきましょう。
毛皮の色や使用量
毛皮の使用量は、多ければ多いほど高額です。
色は、グラデーションがきれいでコントラストがはっきりしているもの、特に青みがかったものは、より高く買取ってもらえます。
ブランド
サガ・ファーやエンバ、フェンディやフォクシーなどのブランド品は、毛皮そのものの希少価値だけでなく、ブランド価値も加わり、通常よりも高額で取引されます。
また、「エンプレス・チンチラ」や、最高品質を証明する「クラウン・チンチラ」のタグがついたものも高額です。
シーズン
通常、チンチラ毛皮の買取額は秋の初めごろから上昇し、本格的な寒さに見舞われるころ、もっとも高くなります。
少しでも高額で買取ってもらいたいなら、買取額が高額になる時期を狙うのもよいでしょう。
状態
より高く買取ってもらうには、毛皮をよい状態に保つことが大切です。
着用後は、ホコリを大量に吸い込んでいるため、毛を傷めないように注意しながら、ホコリをしっかり落としましょう。
バッグや腕時計、シートベルトなどの摩擦にも注意してください。
毛皮の上に何かをこぼしてしまったり、毛皮をぬらしてしまったりした場合には、しっかり水分を吸い取り、乾燥させましょう。
アイロンやドライヤーなどの熱は毛皮にダメージを与えてしまいます。
香水やヘアスプレーなどが毛皮にかからないように注意しましょう。
幅広のハンガーにかけ、毛が押しつぶされないように、十分な間隔をとって保管してください。
着用するたびに、気づかなくても汗や化粧品、ホコリなどがついてしまっています。
着用シーズンが終わったら、専用業者にクリーニングしてもらい、きれいな状態で保管しましょう。
保管時には、日光や蛍光灯などの光線が当たったり、ホコリがついたりしないように気をつけてください。
冷暗な通気性のよい場所で、通気性のよいカバーをかけて保管するのがおすすめです。防虫剤を使用するのもよいでしょう。
買取査定前には、毛皮の状態を確認しましょう。
専用のブラシで優しくブラッシングし、毛並みを整えます。
タバコや香水などの匂いがついていないか確認してください。
シミや虫食いなどが見つかったら、毛皮専用のクリーニング業者やリフォーム業者に相談してみるのもよいでしょう。
付属品など
購入時のタグや保証書、付属品や購入時に入っていた箱などがあると、より高額になります。
また、他の毛皮製品などとまとめて査定をしてもらうと、査定金額をアップしてもらいやすくなります。
おわりに
今回は、チンチラ毛皮の特徴や、より高く買取ってもらうためのポイントをご紹介しました。
毛皮の繊細さや希少性、抜群のやわらかさから、世界中の人たちを魅了してきたチンチラは、現在でも高額で取引されています。
毛皮は保管が難しく、場所もとります。
着用していない毛皮があるなら、毛皮の状態が悪化する前に、一度買取業者に相談してみるのはいかがでしょうか。
保存状態がよければ、予想よりも高額で買取ってもらえるかもしれませんよ。
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