【種類別】金貨の買取相場まとめ!おすすめの買取方法やよくある質問をご紹介

金貨とは金を素材として造られた貨幣で、銀貨や銅貨とともに遠い昔から世界各国で流通してきました。
金貨の種類によっては「金」としての価値に加え、「金貨」としてのコレクション価値・歴史的価値が加味されます。
「金」「金貨」それぞれの価値を活かして、金貨を少しでも高く売りたい方には、貴金属の買取を行っているコイン専門の買取業者の利用がおすすめです。
本コラムでは、国内外の金貨の買取相場や、おすすめの買取方法を解説します。
目次
金貨の価値について

金貨は、その名の通り金でできているため、買取市場でも需要が高いコインです。
とは言え、純金を硬貨として使用するには素材が柔らかすぎるため、100%金ではできていません。
金貨には一般的に90%の金と10%の銀もしくは銅の合金が用いられています。
金貨の価値は、日々変動する金価格と、金貨の重さによって決まります。
そのため、金貨のおよその買取額は「金価格×金貨の重さ」の計算で割り出すことができます。
例えば金価格が7,000円で金貨の重さが30グラムの場合、およその買取額が21万円ということになります。
ただし、金の含有率やコイン本体の状態によって、買取額は変動します。
金貨の主な種類は地金型金貨と収集型金貨
金貨は、大きく「地金型金貨」と「収集型金貨」の2種類に分類することができます。
地金型金貨は、金地金の価格にややプレミアム(加工費・輸送費などの諸経費)をつけて売買される金貨です。
そのため、毎日の地金相場に連動して時価取引され、額面は金地金の価格より低く設定されています。
一方で「収集型金貨」は、コレクション要素の強い金貨を指します。
オリンピックのような国家的な行事を記念して発売されることが多いです。
収集型金貨は、金地金の価格を超える固定価格で発売され、市場における取引価格は収集家や貨幣商の市場価格により決まります。
また、「地金型金貨」と「収集型金貨」の他にも、金地金の価格より高く設定された額面で両替できる「通貨型金貨」という種類があります。
具体的には、1986年に発行された「天皇陛下御在位六十年記念硬貨」の10万円の金貨などがあります。
通貨型金貨の発行は世界的に見ても少し稀でしょう。
【種類別】日本の金貨の買取相場

金貨の種類はとても多く、発行国を国内外含めると、より多岐にわたります。
まずは代表的な日本の金貨の特徴と買取相場を、種類別でご紹介します。
是非ともお持ちの金貨と照らし合わせながらご一読いただき、買取に出す際の参考としてみてください。
天皇陛下御即位記念10万円金貨
天皇御即位記念金貨は、1990年に第125代天皇・明仁の御即位を記念して発行された、純金製の金貨です。
表面には鳳凰と瑞雲、裏面には菊花紋章と桐と唐草がデザインされています。
天皇御即位記念金貨の買取相場は、額面である10万円以上が期待できるでしょう。
また、その後に発行され続けている御即位〇周年などの記念金貨も高額買取されやすい種類です。
皇太子殿下御成婚記念金貨5万円金貨
皇太子殿下御成婚記念金貨5万円金貨は、第126代天皇・徳仁の御成婚記念として、1993年に発行された純金金貨です。
婚約にまつわる和歌にちなんだ2羽の鶴の他、菊花紋章等があしらわれたデザインです。
皇太子殿下御成婚記念金貨5万円金貨は、保存状態が良いものであれば額面以上の買取価格が期待でき、過去に数万円になったケースもあります。
東日本大震災復興事業記念1万円金貨
東日本大震災復興事業記念1万円金貨は、東日本大震災の復興費をまかなうために2015年に発行された金貨です。
デザインのテーマは「犠牲者の鎮魂と被災地の復興、未来の希望への思いを込めた」(財務省)とされ、第1次〜4次まで発行されました。
第1次〜4次までの表面デザインは異なっており、学校と鯉のぼりが描かれている2次発行のものが高額買取されやすいです。
東日本大震災復興事業記念1万円金貨は、2次発行分であれば数万円で買取された事例があり、総体的な買取相場としては状態の良いもので数万〜数十万円でしょう。
長野五輪冬季大会記念1万円金貨
長野五輪冬季大会記念1万円金貨は、1998年に長野で開催された冬季オリンピックを記念して発行された金貨です。
第1次〜3次まで発行されており、1次「ジャンプ」2次「フィギュアスケート」3次「スピードスケート」と本大会にちなんだデザインです。
コインの裏面には、長野県花のりんどうが共通でデザインされています。
長野五輪冬季大会記念1万円金貨の買取価格は、売却当日の地金相場にもよりますが、数万円を超える額になることもあります。
2002FIFAワールドカップ記念1万円金貨
2002FIFAワールドカップ記念1万円金貨は、2002年に日韓共同で開催されたサッカーのFIFAワールドカップを記念して発行された金貨です。
コインのデザインは、表面にサッカー選手、裏面にFIFAのエンブレム・桜・虹・サッカーボールが描かれています。
2002FIFAワールドカップ記念1万円金貨の買取相場は数万円ほどで、傷や汚れなどがない綺麗な状態であれば数万円以上になるケースもあります。
日本国際博覧会記念1万円金貨
日本国際博覧会記念1万円金貨は、2005年愛知万博(EXPO 2005)の開催記念として発行された純金製の金貨です。
表面には、2005年愛知万博のロゴ「愛・地球博」、地球・太陽・月などの自然を感じられるもの、愛知県の県鳥であるフクロウ科のコノハズクの親子が描かれています。
日本国際博覧会記念1万円金貨の買取相場は数万円ほどで、状態にもよりますが数万円を超えることもあります。
旧20円金貨
旧20円金貨は明治初期に発行された金貨で、発行枚数が約5万枚ほどと非常に少ないです。
表面には天皇の象徴である龍が中央に描かれ、裏面には菊の紋章や錦の御旗(天皇の軍の旗)、日章などが描かれています。
旧20円金貨は華やかなデザインであるうえに大型金貨なため「日本近代金貨の王様」とも言われます。
発行年銘や状態によって、数百万円もの買取価格がつくこともあります。
新20円金貨
新20円金貨は、明治後期から昭和にかけて約5千万枚発行された金貨です。
表面には天皇及び皇室を表す菊の御紋が描かれ、裏面には桐の葉・菊の葉がそれぞれ中央上部の菊の御紋に向かって伸びているデザインがあしらわれています。
新20円金貨は、発行枚数が非常に少ない年もあり、状態良好で発行枚数が少ない年銘のものであれば数万〜数十万円ほどの買取相場となります。
【種類別】海外の金貨の買取相場

代表的な海外の金貨の特徴と買取相場を、種類別でご紹介します。
こちらもぜひ、お持ちの金貨と照らし合わせながらご一読いただき、買取に出す際の参考としてみてください。
メイプルリーフ金貨
メイプルリーフ金貨は、1979年より毎年カナダ王室が発行している地金型金貨です。
エリザベス女王とサトウカエデの葉(メイプルリーフ)がデザインされています。
国際的に信頼が高いカナダ王室造幣局で発行されている純金製の金貨であることから、買取市場でも需要が高い種類です。
メイプルリーフ金貨は、1オンス・1/2オンス・1/4オンス・1/10オンス・1/20オンスの両目で発行されています。
最も額面が高いのが1オンスの50カナダドルですが、額面の数倍以上の買取額がついた事例もあります。
ウィーン金貨ハーモニー
ウィーン金貨ハーモニーは、1989年にヨーロッパ唯一の純金「地金型金貨」として誕生した金貨です。
世界的に人気のある法定通貨で、オーストリア造幣局から発行されています。
ウィーン金貨の表面にはウィーン楽友協会に鎮座するパイプオルガン、裏面にはハープ、チェロ、バイオリンなどの6種類の管弦楽器が束のように描かれています。
買取相場は数万円〜数十万円にもなる傾向がありますが、オンス数によって価格が変動するので注意が必要です。
ダカット金貨
ダカット金貨は、1284年イタリアのヴェネチアで誕生した金貨で、国際貿易に使われる基本の通貨として広く流通しました。
500年に渡り発行され続け、ルネサンスの最盛期に元首をつとめたフランチェスコ・フォスカリが描かれています。
ダカット金貨は、イタリア以外の地域でも発行されるようになり、額面や発行国によっては数千円から数万円で買取されることがあります。
イーグル金貨
イーグル金貨は、1986年から発行されているアメリカ合衆国の地金型金貨です。
デザインにもある自由の女神とイーグル(白頭鷲)の組み合わせは、実にアメリカらしいモチーフです。
イーグル金貨は、1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスの量目が発行されており、最も額面が高いのが1オンスの50ドルです。
買取相場は、額面にもよりますが、数万円から十数万円で買取される場合が多いです。
ブリタニア金貨
ブリタニア金貨は、イギリスの王立造幣局が発行する地金型金貨です。
エリザベス女王の肖像と、イギリスを擬人化した女神であるブリタニア女神が描かれています。
ブリタニア金貨は、1987年より毎年発行されており、発行年代によってデザインや金の含有率が多少異なります。
買取相場は数万円から十数万円ほどの傾向で、一番価値が付きやすいのは100ポンド(1オンス)の金貨とされています。
ソブリン金貨
ソブリン金貨は、1817年から発行され続けているイギリスの法定貨幣です。
数万円ほどの価格で買取されるものが多いですが、金貨の状態やポンド数などで価格は異なります。
ソブリン金貨は、発行年代によって大きく3種類に分けることができます。
アンティーク金貨と呼ばれる1489〜1604年発行の「旧ソブリン金貨」、発行数が多い1817〜1973年発行の「新ソブリン金貨」、地金型金貨として1974年以降から発行している「地金型ソブリン金貨」です。
また、ソブリン金貨の中には歴史的価値の高い希少な年号のものもあります。
パンダ金貨
パンダ金貨は中国が1982年より毎年発行している地金型金貨で、ジャイアントパンダと世界遺産の北京天壇がデザインされています。
1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス、1/20オンスの量目で発行されており、過去には大型タイプも発行されたことがありました。
パンダ金貨は、状態やオンス数によって数千円から十数万円ほどの買取相場で、特に発行枚数が少なかった初年度の1982年製のものが高額買取に繋がりやすいです。
カンガルー金貨
カンガルー金貨は、オーストラリアが1986年より発行している金貨で、エリザベス女王の肖像とカンガルーがデザインされています。
地金型金貨である一方、毎年カンガルーのデザインが変わることから、収集型金貨としても人気を集めています。
カンガルー金貨は、1トロイオンス、1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンス、1/20トロイオンスの5種類の量目です。
買取相場は、発行された年にもよりますが、数万円から十数万円ほどです。
ナゲット金貨
ナゲット金貨はオーストラリア・パース造幣局が発行している地金型金貨で、1986年から1989年までの4年間発行されていました。
毎年、自然金塊(ナゲット)が描かれていましたが、デザインが異なります。
また、1989年にオーストラリアのシンボルであるカンガルーのデザインに一新したことにより、名称が「カンガルー金貨」へと変更になりました。
ナゲット金貨の買取相場は、数万円から十数万円ほどが一般的ですが、状態やオンス数などに左右されます。
クルーガーランド金貨
クルーガーランド金貨は、南アフリカ共和国の造幣局が発行する地金型金貨です。
1967年から発行されていて世界的にも有名な金貨の1種と言われます。
クルーガーランド金貨には、トランスヴァール共和国の元大統領ポール・クルーガーの肖像や、南アフリカ共和国に生息するウシ科の動物スプリングボックなどが描かれています。
クルーガーランド金貨は、オンス数や状態にもよりますが、数万円から数十万円ほどで買取されることが多いです。
フラン金貨
フラン金貨は、フランスのパリ造幣局にて1810年より発行された金貨で、20フラン・40フランの2つの額面があります。
表面に月桂冠をつけたナポレオン1世、裏面に「フランス帝国」の文字と月桂樹のリースが描かれています。
フラン金貨は発行されてから200年以上が経ち、歴史的価値も加味されることがあります。
そのため、数万円以上で買取されることが多く、中でも状態が綺麗な20フランの金貨であれば高く売れるでしょう。
ペソ金貨
ペソ金貨は、メキシコシティ造幣局が発行した金貨で、2・2.5・5・10・20・50ペソの6種類と多めです。
北米で最も古い金貨で、イーグルやメキシコ独立運動の主導者であるミゲル・イダルゴの肖像などが描かれています。
ペソ金貨の買取相場は、他の金貨に比べて低めの傾向があり、数千円ほどとなっています。
しかし独立100周年記念に発行されたものであれば、ペソ金貨の中では比較的高い買取額になるでしょう。
キズや汚れが見られる金貨でも売れる!

お持ちの金貨の保存状態が良くない場合、「こんなに劣化している金貨は売れるのだろうか…」と不安になってしまう方もいるかもしれません。
一般的には、キズや汚れが見られるような金貨でも買い取ってもらうことが可能です。
また、金貨は貴金属の金としても売ることができるため、その場合は傷ついた状態でも価値が変わりません。
ただし、収集型金貨の場合は観賞用として集める買い手が多いため、金貨の見た目が綺麗であるほど高く売れる傾向にあります。
さらに、ペンダントに加工されたジュエリーコイン等も、装飾部分と併せて査定・買取対象になる場合が多いです。
お持ちの金貨が劣化していたり、傷ついたりしていても、諦めずに買取業者へ査定を依頼してみることをおすすめします。

より詳しい情報を知りたい方はこちら
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金貨を高く売るには バイセルに査定依頼しよう

価値がある金貨を買取に出す場合、せっかくなら高く売りたいですよね。
金貨を少しでも高く売るためには、貴金属買取を行っているコインに詳しいバイセルがおすすめです。
なぜなら金貨は、コインとしてだけでなく貴金属としての価値ももっているからです。
貴金属の買取を行っているバイセルであれば、コインにも貴金属にも精通している査定士が在籍しています。
その金貨の希少性や状態等の価値に加え、地金の価値をしっかりと見抜いてくれるため、高額買取が望めます。
金貨を買取に出すなら便利で効率的な出張買取がおすすめ!

金貨の買取方法には大きく分けて2つあります。
まず、店舗まで自分で持ち運ぶ「持ち込み買取」です。
「持ち込み買取」は思い立った時に利用できるのが便利ですが、自宅から買取店まで距離が遠いという方や、金貨が複数あるのでかさばって持ち運ぶのが面倒という方もいるでしょう。
その点を踏まえて、おすすめしたい金貨の買取方法は「出張買取」です。
「出張買取」とは、査定士が自宅まで来てくれて、その場で査定してくれるサービスです。
査定額に納得できたら、その場で現金化が可能としているところもあります。
お持ちの金貨を外に持ち運ぶことなく、自宅にいながらプロに査定してもらえるので、効率よく利用できます。
依頼する買取業者がコインの他に貴金属やブランド品なども買取対象としている場合、金貨を見てもらうついでに色々な品物も査定してもらえるでしょう。
金貨買取でよくある質問
金貨を買取に出したことがない方は、査定や買取の際にいくつか疑問点が浮かぶでしょう。
金貨の買取についての質問で、よくあるものをQ&A形式でご紹介します。
少しでも悩みが解決した状態で金貨の売却に望んでいただければ幸いです。
Q.汚れている金貨は洗浄してから査定に出した方がいい?
A.「綺麗な状態で高く売れるなら…」と、汚れている金貨を自分で洗浄しようと考える方もいるでしょう。
しかし、むやみに金貨を自分で洗浄すると傷つけたり欠けてしまう恐れがあります。
その場合、自らで金貨の買取額を下げてしまうことになりかねません。
汚れている金貨はそのままの状態で査定を依頼するのがおすすめです。
Q.売りたい金貨や古銭がたくさんあるんだけど見てもらえる?
A.コインに詳しい古銭買取のバイセルであれば、金貨だけではなく古銭全般を買取対象としています。
さらに、1枚ずつよりも複数まとめて買取に出した方が一度で在庫が潤沢になるため、査定額がアップすることもあります。
複数の金貨や古銭を待ち運ぶのが手間という方は、バイセルが行う出張買取サービスを利用しましょう。
Q.「GP」という刻印があるんだけど買い取ってもらえる?
A.金の製品に刻まれている「GP」という刻印は、その金がメッキ品であることを表します。
したがって、「GP」という刻印がある金貨やジュエリーコインは金メッキ品でしょう。
基本的には、金メッキ品は買取対象になりません。