軍用手票(軍票)の買取相場とおすすめの売却方法をご紹介

2024.02.14

古銭買取 コラム
軍用手票

戦争時に用いられた「軍用手票(軍票)」は、軍隊が物資調達などのために使われた、政府発行の擬似紙幣です。

お金としての価値のない代用貨幣ではありますが、歴史的価値のある紙幣として買取市場でも人気があります。

今回の記事では、軍票が生まれた経緯をはじめ、国内外で発行された軍票の代表的な種類と買取相場をご紹介していきます。

また古紙幣の売却方法や売る前の注意点などについても解説していますので、はじめて古紙幣の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

「軍用手票」とは

「軍用手票」とは

軍用手票は、戦争中に占領下や勢力下にあった国・地域で、軍隊が金銭に代わりに使用していた擬似紙幣です。

主に現地での物資調達の支払いのために用いられ、戦争が終われば軍によって大半は回収されます。

擬似紙幣は今でいう「手形」と似た性質を持っているため、戦時中は代用紙幣として利用できますが、戦争に敗北すればただの紙切れと化してしまいます。

軍用手票は「軍票」とも呼ばれることもあり、1815年に勃発した英仏戦争時にイギリスが発行したのが、はじまりとされています。

日本では1877年の西南戦争時に西郷軍が発行した「承恵社札(しょうけいしゃさつ)」「西郷札」が最初の軍票とされています。

その後も戦争が起こるたびに新たな軍票が誕生しました。

軍票は回収されたり、紙切れになったりした擬似紙幣のため、現存する枚数が少ないのが特徴です。

そのため種類によっては高額買取が期待できます。

代表的な「軍用手票」の種類と買取相場

代表的な「軍用手票」の種類と買取相場

ここからは、日本で発行された軍用手票の種類と買取相場をご紹介します。

種類や保存状態によっては希少価値の高いものも多数ありますので、持っている軍票の参考になれば幸いです。

承恵社札

1877年に、西郷隆盛を盟主として起こった武力反乱「西南戦争」の際、西郷軍が発行した「承恵社札(しょうけいしゃさつ)」は、日本初の軍票の1枚です。

士族商社の承恵社と撫育社が、鹿児島県庁を通して発行した証券で、表面には関係機関の印が押されています。

5円・1円・半円(50銭)の3種類が発行されたといわれていますが、5円の承恵社札は発見されていません。

その理由は、発行期間が1年程度と短いうえに、戦争後に日本政府が大半を回収したためです。

「承恵社札」は買取市場においても希少価値が高く、「数万円〜数十万円」が買取相場とされています。

西郷札

「西郷札」は、承恵社札の発行後に陥った資金難を解消するため、1877年に西郷軍が新たに発行した軍票です。

以下6種類の額面があり、額面によって色分けされていました。

  • ・10円(淡黄色)
  • ・5円(鼠色)
  • ・1円(浅黄色)
  • ・50銭(淡黄色)
  • ・20銭(黄色)
  • ・10銭(藍色)

また紙幣でありながらも、布製のお札だったのも西郷札の面白い特徴です。

西南戦争によって西郷軍は敗北したため、西郷札は価値を失いました。

大半は明治政府によって回収されましたが、西郷隆盛の信望もあって一部は縁起物として珍重されました。

ただ現存するものは限られているため、買取相場は「数万円〜数十万円」とされています。

日露戦争軍票

「日露戦争軍票」は、1905年の日露戦争中に用いられた軍票です。

戦地となった満州・朝鮮で使われたため、裏面にはハングルで但し書きが記されているのが特徴です。

ちなみに表面は、明治初期に発行された政府紙幣「明治通宝」のデザインが流用されています。

額面は10円・5円・1円・50銭・20銭・10銭の6種類が発行され、銀貨との交換も可能でした。

戦争に勝利した後は基本的に軍によって回収されますが、記念として持ち帰る者が多かったのも日露戦争軍票の特徴です。

ただ希少価値は高く、「数万円〜数十万円」が買取相場です。

青島出兵軍票

1914年に中国で行われた「青島(チンタオ)の戦い」で発行された「青島出兵軍票」は、希少価値の高い軍票のひとつです。

その理由は、青島の戦いが2ヶ月足らずで終結してしまったため、発行枚数が少なかったことにあります。

日露戦争軍票と同様の額面で6種類あり、総額で約1,200万円分が発行されたという統計もあります。

ですがその大半は回収され、残っているのは約16万円分といわれています。

買取相場は「数万円〜数十万円」で、5円や10円などの高額の軍票は特に希少価値が高く、状態次第では50万円を超えるケースもあります。

日華事変軍票

日華事変軍票

「日華事変軍票」は、日中戦争中だった1937年〜1945年の間で発行された軍票です。

3年程度で総額で約5億円分もの軍票が流通し、この数字だけでも相当量が出回っていたことが分かります。

また日華事変軍票は以下の通り、6種類存在していたのも特徴です。

  • ・甲号
  • ・乙号
  • ・丙号
  • ・丁号
  • ・戊号
  • ・ろ号

ただ、どの軍票も発行枚数が多かったため希少価値は低めで、「数百円〜数千円」が買取相場とされています。

ただ日華事変軍票は図案も多種多様なため、種類の見分けが難しい面をもっています。

そのため、持っている軍票が日華事変軍票とは断定せずに、まずは古紙幣に詳しい買取業者にみてもらいましょう。

大東亜戦争軍票

「大東亜戦争軍票」は、第二次世界大戦中に日本が占領していたアジア・太平洋地域で発行されていた軍票です。

世界各地で発行されたため種類や図柄、単位が違うのもが膨大につくられました。

例えば、イギリス領だったマレーシアに発行されていた軍票は「に号券」と呼ばれ、貨幣単位も植民地だったころに使われた「海峡ドル」でした。

種類が膨大なため、買取相場は幅広く「数百円」で取引されるものもあれば、「数万円」を優に超えるものもあります。

在日米軍軍票

「在日米軍軍票」は、日本が敗戦し、GHQ(連合軍総司令)の統治下にあった時代にアメリカ軍から発行された軍票です。

大きく「A号券」「B号券」の2種類があり、A号券は朝鮮地域で、B号券は沖縄で使われました。

額面は1,000円・100円・20円・5円・1円・50銭・10銭の8種類があります。

額面に関係なく、様々な形状・色が発行されていたのが面白い特徴です。

例えば、同じ100円の額面であっても、正方形や長方形などが出回りました。

在日米軍軍票は市場でもよく見かける軍票であるため、上記の軍票よりは価値が見劣りします。

買取相場は「数千円程度」となっており、種類や額面の違いによって細かな買取価格は変わってきます。


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「古紙幣専門の買取業者」が最適な売却方法である理由

「古紙幣専門の買取業者」が最適な売却方法である理由

歴史的な価値がある軍用手票は、売り方次第で高額にもなれば、全く価値のないものとして扱われる可能性があります。

はじめて軍票の売却を検討している方は、「古紙幣専門の知識豊富なバイセル」が最適な方法です。

文字通り、バイセルでは軍票などの、過去に流通していた古紙幣や古銭の査定・買取・再販を商いにしている業者です。

上記でもご紹介しましたが、軍票の種類は多種多様で、市場での価値も種類によって大きく異なっています。

古銭買取のバイセルなら、軍票の種類はもちろん、相場にも熟知しているため、所有している軍票に関しても納得できる理由を添えて、査定額を提示してくれるでしょう。

また買取業者によっては「出張買取」と呼ばれる、自宅にいながら軍票の買取を済ませられる便利なサービスを用意しています。

査定士が自宅まで来てくれて、その場で軍票の査定・買取までを一貫して行ってくれるので、わざわざ店舗へ持ち込む必要がありません。

古紙幣の売却前に知っておきたい3つのポイント

古紙幣の売却前に知っておきたい3つのポイント

軍用手票などの古紙幣は、アクセサリーや高級腕時計などとは違った価値を持っているため、売る前に気をつけるべきポイントも変わっています。

軍票の買取が残念な結果にならないよう、最後に古紙幣の売却前に押さえておくべき、以下3つのポイントをご紹介します。

  • ・偽物が紛れている可能性もある
  • ・持っている古紙幣の種類と買取相場を把握する
  • ・状態が悪くなる前に早く売りに出す

それぞれの詳細を参考にして、これからの売却に挑戦してください。

偽物が紛れている可能性もある

軍票は戦時中の占領地・勢力地で一時的に使われる擬似紙幣のため、つくりが粗悪である場合が多いです。

例えば発行枚数が多い日華事変軍票は、流通していた地域も広範囲であったため、特に偽物が多いといわれています。

また敵国の経済を混乱させるための「謀略札」と呼ばれるものもあります。

ただ偽物だとしても場合によっては歴史的な価値を評価されることもありますので、不安のある軍票であっても、まずは査定してもらうのが良いでしょう。

持っている古紙幣の種類と買取相場を把握する

買取業者から提示してもらう査定額の理由・根拠の内容を理解するためにも、自分自身でも所有している古紙幣の種類と買取相場をあらかじめ調べておきましょう。

最近では滅多にいませんが、中には悪質な業者がおり、相場を大きく下回る価格で買い取ろうとしてきます。

納得できる形で軍票の買取を済ませるためにも、買取業者に申し込みをする前に自分でもその価値を把握しておきましょう。

状態が悪くなる前に早く売りに出す

軍票はデリケートな紙・布が素材になっているうえに、一時的に使われる紙幣のため、決して丈夫なものではありません。

古紙幣の買取において、紙幣の保存状態は買取価格に直結する重要な評価ポイントになります。

そのため、現状よりも悪化する前になるべく早めに売りに出すほど、査定額アップが期待できます。

不用意に折り曲げないようにするのはもちろんのこと、皮脂による変色もありますので、直接手で触れるのも極力避けましょう。