香木の買取査定ポイントは?買取前に知っておきたいことまとめ!

香木(こうぼく)は、古くから多くの人たちに愛されてきました。
美術品や骨董品としての価値も高く、収集家も多くいます。
香木の歴史や種類、香木の価格が決まるポイント、さらにバイセルでの買取事例もご紹介します。
香木を賢く売る方法や、香木買取で気になる質問についても解説します。
香木を買取に出す際に、目を通していただければ幸いです。
香木とは

香木とは、良い香りをもつ木材を指します。
一般的には細かく削ったものを加熱し、芳香を楽しむのに用いられます。
香木に関する最も古い記録は、推古天皇3年(西暦595年)に淡路島に香木が漂着したこととして残っています。
漂着した木片を木にくべると良い香りがしたため、その香木を朝廷に献上したという説があります。
その後、香木の香りを楽しむ「香道」という貴族文化が盛んとなり、徐々に庶民にも愛好されるようになりました。
今や香道は日本独自の伝統文化であり、国際的にも注目を集めています。
香木の種類は伽羅・沈香・白檀

香木の種類は多岐に渡りますが、主に「香木」と言うと、沈香(じんこう)・伽羅(きゃら)・白檀(びゃくだん)の3種を指します。
それぞれの特徴をご紹介します。
沈香
沈香はジンチョウゲ科の樹木で、ダメージを受けることで樹脂が分泌された部分を指す良質な香材です。
沈香の原木は軽いですが、樹脂が蓄積されることで水に沈むほど重くなるため「沈水香木」と呼ばれているのが名称の由来です。
また、そのままでは香らないのですが、加熱すると独特な香りを発します。
沈香の主な原産地は、ベトナム、カンボジア、インドネシアなどがあります。
伽羅
伽羅は沈香の1種で、その中でも特に上質な香材です。
一般的な沈香に比べ、鎮静効果に優れた格別な芳香が特徴です。
伽羅は油分が多く、色の濃いものが多いので、サンスクリット語(梵語)で「カーラーグル(黒沈香)」と呼ばれていたのが名称の由来という説があります。
伽羅は、ベトナムのごく一部でしか産出されないため、香木の中で最も希少性が高いとされています。
白檀
白檀はビャクダン科の樹木で、最も香りが強いとされる幹の中心部分(芯)を削り出して使用されます。
そのままでも爽やかな甘い香りがするので、焼香以外にも、扇子・数珠・防虫などに用いられます。
インドやインドネシアで多く産出され、特にインド南部産のものが最上品と言われています。
その他の種類
香木の中でも沈香の種類は多いとされていて、「六国五味(りっこくごみ)」という分類方法があります。
「六国(りっこく)」は沈香を、含有樹脂の質と量によって分けた以下の6種類です。
それぞれの種類の名称は産地が由来していますが、その産地にも諸説あるようです。
種類 | 産地 |
---|---|
伽羅 | ベトナムのごく限られた地域 |
羅国(らこく) | タイ |
真南蛮(まなばん) | 主にベトナム |
真那賀(まなか) | マラッカ |
寸門陀羅(すもたら) | スマトラ島 |
佐曽羅(さそら) | マラッカ |
さらに、沈香の香りを味に例えて「甘」「辛」「酸」「苦」「鹹(しおからい)」の5種類に分けられ、これらを「五味(ごみ)」と呼びます。
香木の買取価格を決めるポイント

香木を実際に買取に出す際に、どのようにして買取価格が算出されるのでしょうか。
希少性が高いとされる伽羅であれば、買取額は前述した他の2種類よりも高くなりやすいですが、それ以外にも買取価格を決めるポイントがあります。
素人目では見分けづらい点も多いですが、香木買取においての主な査定ポイントは以下の通りです。
・重量・色はどうか
・有名作家ものかどうか
バイセルでは、これらの査定評価が高いものであれば、6万円前後の買取額がついた事例もあります。
ただし、この買取額は香木により大きく異なりますので、参考として留めておいてください。
重量・色はどうか
基本的に香木の買取相場は、金の買取相場と仕組みが似ており、グラム単位の大体の買取相場が決まります。
上質な伽羅であれば、1グラム=1万円以上という単価もあり得ますので、重量が大きいほど買取額が期待できると言えるでしょう。
また、香木の色も買取価格に大きく影響してきます。
沈香の場合、数十年、数百年かけて樹脂の成分が黒く変質していったものが上質な香木と言われています。
そのため、沈香の黒色が濃いほど査定評価が上がると言えます。
有名作家ものかどうか
有名作家が手掛けた香木の作品であれば、高額買取が狙いやすいと言えます。
特に白檀は加熱しなくても香りがするため、仏具・置物など様々なものに加工されているので、作家ものが多いでしょう。
お持ちの作品が、作家ものかどうか分からない場合は、買取業者に相談してみるのがおすすめです。
香木を賢く売る方法

日頃から骨董品の買取を利用しない人は、高く売るために何に気を付ければいいのか分からないですよね。
香木の買取において、賢く売る方法を伝授します。
骨董専門の買取業者を利用する
香木は長い歴史の中で価値の付け方が多様化し、査定項目も様々なので、素人の判断では難しいとされています。
骨董専門の買取業者であれば、香木の専門知識や買取経験をもつ査定員が多くいるため、お持ちの香木の正しい買取額を算出してくれるでしょう。
香木を売る際は、骨董専門の買取業者の利用が最もおすすめです。
相見積もりをとる
香木に限らず全ての骨董品にも当てはまりますが、買取に出すときに、1箇所目の業者で決めないほうが賢明です。
気になる買取業者を2、3箇所厳選して査定だけしてもらえば、その査定額を比べることができます。
最終的に最も高い査定額を提示してくれた業者に買取を依頼すれば、後悔することもなく、納得のいく買取になるでしょう。
すぐに買取に出す
香木の買取を検討している方は、なるべくすぐに買取に出すことをおすすめします。
香木を長期間とっておく場合、経年劣化は否めません。
香木の状態が悪化すると買取評価も下がってしまうので、早めに査定に出せば、現在の状態で評価してもらえます。
一度、今の状態の香木がいくらになるか知るという意味でも、まず買取査定に出してみると良いでしょう。
出張買取サービスを利用する
香木を最も賢く売る方法としておすすめなのは、出張買取サービスの利用です。
出張買取とは、査定員が自宅まで来てくれ、その場で査定・買取してくれる買取方法です。
大手の買取業者であれば、ほとんどのところで行っているでしょう。
出張買取を利用すれば、香木を買取店まで持ち込んだり、宅配キットに梱包して業者へ送るなどの時間や手間がかかりません。
査定依頼をして、あとは香木を用意して自宅で待つだけなので、有効的に時間を使って買取に出せます。
香木買取で気になる質問まとめ

香木を初めて買取に出す方であれば、気になる点や疑問点が生まれるでしょう。
香木買取で気になる質問を挙げながらお答えしますので、解決しながら買取に望みましょう。
香木が割れたり欠けたりしていますが、査定対象になりますか?
あまりにも割れ欠けが激しい香木の場合は、買取額に影響が出たり、買取不可となる恐れもあります。
しかし、そのような香木でも、ほとんどの買取業者で査定してもらえるでしょう。
諦めずに買取査定を申し込むことをおすすめします。
本物の香木か不明ですが、鑑定してもらえますか?
骨董専門の買取業者であれば、香木の専門知識を有する査定員がいるため、本物かどうか、本物であればどのような香木かを見極めることができるでしょう。
本物の香木かどうか不明であっても、一度、買取査定に出してみましょう。
汚れやシミがありますが、買い取ってもらえますか?
香木は、汚れやシミが見られるものであっても、価値が高い種類であれば買い取ってくれることがあります。
思わぬ価値を秘めていることがあるので、まずは買取査定に出すと良いでしょう。
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